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自分史91  ケアマネなんてやってられない

今年は暑かった まだ我が家の庭は賑やかです

 介護保険制度の一番の特徴は介護支援専門員(以後ケアマネ)という専門職が誕生したことだと思います。
この制度は今まで保健婦や地域の民生員がしていた仕事を補い担うものです。
介護が必要になった人に介護サービスの紹介し介護計画を作り、手続きをしていち早く必要なサービスを提供します。

我がステーション職員のAさんはムードメーカーでみんなにケアマネの受験を勧めて指導してくれました。
おかげて我がステーションでは6人の看護師がケアマネの試験に合格しました。
Aさんはケアマネの仕事に大変期待を持っていました。
なのでケアマネの統括責任者になってもらい仕事がはじまりました。合格した人はみんなケアマネの仕事を覚えてもらうために訪問看護と兼務してもらいました。
はじめは当ステーションの訪問看護を利用していた方たちにケアマネの仕事をさせてもらいました。

ある時、中年の男性から電話がかかってきました。
「ステーションの近くに住む独り暮らしの母親のBがどうも認知症らしい、ケアマネをお願いしたい。なんとか独り暮らしができるようにしてほしい」との依頼でした。

Aさんに担当になってもらいました。
Aさんは張り切ってすぐ息子さんと一緒に独り暮らしの母親の自宅に訪問しました。
いろいろと質問しますとまともな返事が返ってくるのです。しかし身の回りはだらしなく部屋の掃除も行き届いていません。
冷蔵庫にはケース入りの卵がいくつも入っていました。
息子さんからは同じことを何度も聞いてくるとか電話で伝えたことを忘れてしまうなどの訴えがありました。
何度か訪問する中でAさんはBさんは認知症に間違いないと確信しました。訪問介護を受けると何とか一人暮らしが続けられるかもしれないと思い、さっそく申請をして認定調査を受けてもらうことにしました。
それには主治医に受診をして診断してもらい意見書を書いてもらう必要があります。
息子さんと一緒に受診してもらいました。

それから2日後です。
Aさんに名指しで主治医から電話がかかってきました。
「Bさんは認知症ではない。認知症でもない人を認知症と決めつけるな」と酷いお叱りを受けたのです。
Aさんはショックを受けその後の対応をどうしていいかわかりませんでした。

そしてその数日後です。Bさんが行方不明になったのです。近所の方が息子さんに知らせ息子さんよりステーションに連絡してきました。
Aさんは真っ青になり警察にも連絡して息子さんや近所の人たちとBさんを探しに行きました。
徘徊が始まり帰ってこれなくなったのです。夕方8時ちかくなりようやく警察から連絡がはいり見つけることが出来ました。

その後息子さんはしばらくBさんと同居してBさんを施設に入れてしまいました。

Aさんがこんなに努力し時間を割いてきたにもかかわらずステーションには一銭もケアマネの報酬は入ってきません。
ケアマネの報酬は月に一回でも在宅サービスを受けてもらわないと入らない制度なのです。

「ケアマネなんてやってられない」Aさんのつぶやきです。
その後Aさんはケアマネの仕事から手を引いてしまいました。

 12年も前の話です。医師も認知症に対する認識があまりなかったのだと思います。
優秀なAさんがすっかりケアマネの仕事から退いてしまったことはとても残念に思いましたが、私もその後何度も「ケアマネなんてやってられない」という思いを持ちました。

例1
 身寄りのない独り暮らしの方のケアマネをやるとまるで娘のように頼られ、始終電話がかかってきた。
例2
 急にヘルパーさんが訪問できなくなった場合、代わりが見つかるまでとりあえず無報酬で自分でヘルパーの代わりをやらざるを得なかったろ。
例3
 終末期の栄養障害で床ずれが出来たのに入院先の医師よりケアマネの介護計画が悪くて出来たと非難を受けた。

ねっ。ケアマネなんてやってられないと思うでしょう?
でも介護の必要な人とそのご家族にとってはとても頼りになる心強い制度だと思うのです。

現在在宅サービスのケアマネをやっていらっしゃる方、あなたの情報と知識が大きな力になるのです。
頑張って続けてくださいね。

 
| 今村 洋子 | - | 15:27 | comments(2) | trackbacks(0) |
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コメント
本当にケアマネの存在はありがたいです。東京は独居老人が多いので、入院の際などはケアマネがいないと動きが取れなかったりします。すぐに呼び出しちゃってすみませんって感じ。こういった臨時の出動の際には報酬ってあるんでしょうか。これからはもっとケアマネさんの苦労をねぎらうようにします。
| なおちゃん先生 | 2014/02/09 2:23 PM |
なおちゃん先生
今頃の返事でお許しください。
ケアマネの臨時出動に対する介護報酬はありません。すべて1件につき定額報酬です。
しかし、ケアマネさんは常勤でしたら時間外の出動でしたら超過勤務手当がつくでしょうし、パート勤務でしたら時給で支払われるでしょう。問題は事業所としては予定外の人件費となり赤字になってしまうことです。

そんなわけで事業所の中にはどんなに時間外があろうと受け持った利用者の数で報酬を与えているところもあります。

いずれにしても色々と問題のある介護支援専門員制度だと思います。

| 今村 洋子 | 2014/06/14 5:42 PM |
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