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自分史83   二年目に600万円の黒字だしたのに
 
      明けましておめでとうございます

 
地域に初めて開設した訪問看護ステーションの看護師は利用者のお宅へ広範囲に飛び回って訪問するようになりました。

利用者の家までの交通費は協会から反対されましたが「多少の交通費をいただくより利用者が増えたほうが経営的に有利だ」と押し通して無料にしました。
そのことが遠方からの利用者から大変喜ばれ依頼が増えていきました。
片道1時間のところもありましたがどんなところも引き受けて訪問しました。

一方開業医の先生方からも「一年に何回も入院していた患者さんが訪問看護がはいると早めに情報が得られ早めの対応で入院しなくてよくなった」と認められていき積極的に紹介してくださる医師が増えてきました。

職員は子育て真っ最中の看護師で年間130万円以内(夫の扶養家族でいられる)の収入で働きたいという看護師をどんどん採用していきました。
年間に130万円以内の収入に抑えるには週3日で一日5時間しか働いてもらえませんでした。しかし、利用者の訪問数は月水金が他の曜日より倍くらい多いので月水金だけ働いてもらう看護師の採用は誠に都合よかったのです。

そして、そういうパート看護師は二人で常勤の看護師と同じくらい訪問をこなしてくれました。
当時常勤看護師の年収は最低500万円を超えていましたので二人のパート看護師の給与は年260万円で良かったのですから人件費は半額ですんだということになりました。

利用者はどんどん増え、人件費は安く抑えることができたので2年目にはなんと600万円の黒字決算になりました。

私がなんとしても黒字をだしたい理由がありました。私の給与が長野県看護協会の理事会決定で19万円に抑えられしかも管理者手当も付きませんでした。
大学に通う娘がいましたので大変困りました。ヘルパーさんの月収と同じくらいというのもプライドが傷つきました。
何度も給与を上げ管理者手当を出すように協会長に訴えるのですが埒があきませんでした。
大変不幸なことにステーション開設を支持してくださった協会長が病気で退任され、新しい協会長に代わっていたのです。
それなら黒字を出すより方法がないと思ったのです。

開設2年度目に600万円の黒字を出したのだから今度こそと期待したのですが全然聞く耳を持ってくれませんでした。

当時、他の県の看護協会立の訪問看護ステーションの管理者の給与がだいたいみんな17万円から19万円だったのです。それはもう定年退職して年金生活している看護師を管理者にしているところが多かったのです。
その方たちはディスクワークが主だったのだろうと推測です。それに見習っての判断だったと思われます。
でも私は51才でしたから誰よりも多く訪問をこなし、事務員もいない中、請求業務から経理給与計算、支払等なんでも残業しながらひとりでこなしました。
残業手当も管理者だからと出してくれません。

こんなに黒字を出しているのに何故正当な給与にしてくれないのかと思うと悔しくて情けなくて働く意欲も失いつつありました。

そんな時です。協会長から電話がかかってきました。
電話の向こうでかなり興奮して怒っている様子です。
「あんた、厚生省にまで給与を上げてくれと訴えたのか?」
「えっ、何のことですか?」
私にはさっぱり理解できない問いかけでした。
でも次の理事会で私の給与が10万円もアップして29万円になりました。

訪問看護ステーションの制度が発足して数年間毎月の経理状況を厚生省に報告する義務が課せられていました。
私は毎月その報告書を作成して協会を通して提出していました。
これは推測ですが600万円も黒字をだしているのに管理者の給与を低くしている長野県看護協会に指導が入ったのだと思います。
そして当然のことですが実際の訪問に係る超過勤務には残業手当が出るようになりました。
でも管理者手当がでるようになるのは随分後のことです。

私の人件費が年間120万円増えたことになりましたが、経営的には全然影響ありませんでした。開設次年度から近辺の病院で医療法人立のステーションが次々と開設されましたがそれも影響がなく、3年目には単年度黒字が1400万円にもなりました。
長野県看護協会はようやく訪問看護の意義を認めて県内にステーションを12カ所開設するという方針を持ちました。



| 今村 洋子 | - | 18:24 | comments(2) | trackbacks(0) |
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コメント
そうした苦労を積み重ねてくださっての今があるのですね。
ありがとうございます。
そういえば、人材のことで、ここのところよく耳にするのは、以前のように「訪問看護はなんだかわからないから病院の方がいいわ!」という看護師さんの言葉ではなく「訪問看護は一人で利用者様のお宅に伺い病院より大変だから、ほんとうは興味はあるけどやれないわ」という言葉。
経済的にも、心身共にきちんと護れる器があれば、もっともっといい人材が在宅に来てくれるんだと確信しています。
まずは現在ある制度をちゃんと活用して、邁進したいと思います。
| yasuko | 2013/01/13 2:25 PM |
 YASUKOさん
いつも訪問ありがとうございます。
訪問看護の仕事 順調ようでよかったですね。
たしかにひとりで向き合う訪問看護は看護経験と実力があって、しかも感性と情熱が必要ですよね。
そんな仲間のかたたちと納得いく訪問看護をされ充実した人生を送ってください。
| 今村洋子 | 2013/01/21 10:11 PM |
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