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介護ほっとステーション



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ゆうゆう介護塾 第55話 介護ほっとステーションを終わるにあたって−最終版
タカネシオガマ

 15年前に地方紙に掲載した私のレポートを4回にわたってお届けしました。
読まれたかたはどう思われましたか?

では15年前の日本の状況はどうだったでしょう。
平成5年の8月、私は看護師4人で長野県看護協会立の「飯伊訪問看護ステーション」を開設しました。当時、飯田市には約80人近い床ずれの人、膀胱留置カテーテルの人が60人くらいいました。医療的ケアーの必要な寝たきり老人のかなりの人たちが在宅で療養生活していました。
ですから、飯田地方第1号の開設で訪問看護を希望する方が殺到するのではと思っていました。

ところが、開設して3カ月たっても保健師さんからも、開業医師からもさっぱり紹介がなく利用者が増えません。開店休業のような状態が続き、かなり焦りました。
開業医師からは自分の患者さんが取られてしまうと勘違いされ、ご家族の方が主治医に指示書をお願いしても断られた方もいました。

爆発的に利用者が増えだしたのは「介護ほっとステーション」の2006年1月12日に紹介した第2話「4年間の悲痛なさけび」の利用者Hさんを訪問してからです。
4年間の泣き喚いていた原因が股の爛れだったHさん。股の爛れを一週間で治し、穏やかになられたHさんをヘルパーさんや保健師がびっくりされたのです。
それから、保健師さんヘルパーさんたちの紹介が増え、開業医師も一度利用してみると、いち早く状態の変化の情報がはいり、早めに手を打って入院させる必要がなくなったと評価を受けて紹介が増えていきました。

紹介を受けて、初めて訪問した寝たきり老人のほとんどの方が、髪はぼさぼさ、垢まみれ、便臭がして、あちこちが爛れている状態でした。
初回訪問からいきなり、宿便を摘便で出し、お髪をカットして洗髪し、清拭して着替えをし、爛れの処置をしました。1時間30分たっぷり時間がかかりましたが、初回訪問受けただけで臭いが消え、さっぱりしたと評判になりました。

床ずれのある利用者を訪問してみると、滅菌ガーゼを町の薬局で購入していました。1枚40円もするガーゼです。1枚きり貼っているだけで、浸出液がオムツから寝巻まではみ出していました。滅菌したガーゼを安価で提供し、必要な量のガーゼを当てるだけでも床ずれの改善がみられました。

認知症の方はデイサービスも受けてもらえず、自宅で介護するより方法がありませんでした。仕方なく畳の上に厚いビニールシートを敷いて外から鍵を掛けて外へ出られないようにして介護されていました。シートの上は糞尿にまみれていました。いわゆる座敷牢のような状態で何とか在宅で介護されていました。 そんな認知症のお姑さんを介護され見送った後に、ご自分が癌にかかっていることが分かり、1月後になくなられたお嫁さんもいました。

 飯田地方でたった一箇所だった訪問看護ステーションは、やがて広範な地域から要請され、床ずれのガーゼ交換に駆けずり回るようになりました。
巨大床ずれの寝たきり老人、骨まで見えている方もいました。おおくの方が治癒しないまま、命を縮めていました。
エアーマットがあれば、訪問入浴があれば、もっと早く訪問依頼があればと悔しい思いを何度したことでしょう。

平成12年に介護保険制度が発足しました。この制度で急速に介護サービスのメニューと量が増えました。福祉用具のエアーマットの貸与は床ずれを激減させました。わたしがイライラしたいくつかのことは解決されました。

15年前、アメリカや北欧で見て来た高齢者福祉事情にかなりの部分が近づいてきていると思います。
国が予測したように急速に進む高齢化社会の中で、寝たきり老人や認知症も予測どおりに増えています。いま、15前のようにサービスが極端に少ない状況だったらどんな悲惨なことになっていたことでしょう。

しかし、現在の介護保険制度は発足して7年目、すでに財政問題や介護職員の低賃金、人材不足などさまざまな問題が火を噴いています。
なにより、お金があるかないかで老後が決まる仕組みでは、不安は解消されません。年金問題、少子化問題等、今後も国の施策如何で私たちの老後が決まってくると思います。

私はこの訪問看護ステーションの13年間の仕事を通じて、まさに日本の介護変革期の現場の真っ只中で、仕事をしてきたことをとても幸せに思いました。
この13年間の学びは変えがたいものです。これからはこの学びを何らかの形で介護されているご家族や介護職員の皆様へお伝えできたらと考えています。

 さて、ピースボート「世界一周の船の旅」の出発は6月9日です。この船の中で自主企画「介護もろもろ教室−親の介護、自分の老後を一緒に考えましょう」を開催することにしています。今、その準備をしています。

船の旅行の様子をリアルタイムで知らせて欲しいとの希望が寄せられています。陸地に上った時にネットカフェを利用することも出来るそうです。時間があって可能かどうか分かりませんが努力してみます。リアルタイムの発信が不可能でしたら、9月20日の帰国後に旅行記を発信したいと思います。

また、これからも気が向いた時に気張らずに好きなことを発信していきます。お暇があって気が向いたら訪ねてください。


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| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 13:14 | comments(5) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第54話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その7
コイワカガミ

アメリカ・北欧―高齢者福祉の現場から〔15年前のレポートから〕

 日本の緊急課題 高齢者福祉の課題

 「かわいそうね」といわれる日本の老人ホーム。4人か6人部屋がほとんどで、自分の持ち物はダンボール箱一つしか持ち込めません。
それでも入れなくて困っている人が沢山います。
医学が進歩して救命率が向上しました。しかし、高齢者が入院治療を受けて、病気が治っても介護は必要な人がほとんどです。
「もう治療がすみました。退院してください」といわれても家族に介護力がなくて多くの方が途方にくれています。
26年間の看護師生活の中で、9年前から始まった老人医療法による老人の差別医療には良心が傷みます。途方にくれている家族を前にしても、早く退院していただかないと、病院の経営が成り立たない仕組みになったのです。
在宅介護を社会的に援助する仕組みが確立するのが先ではないかと思いました。

 アメリカや北欧の高齢者福祉の現場を視察してきて、見えてきたものがあります。
その国の高齢者や障害者がどう扱われているかで、国民の教育や生活の様々な分野に大きく影響を及ぼしているということです。
 アメリカはお金がないと老後は不安な国です。国民皆保険がなく、民間保険を掛けていないと保障はありません。また、労働者が会社を解雇されたり、大会社が突然倒産することも多く、私か3カ月滞在している間に2つのデパートが倒産して閉店になりました。
薄氷を踏む生活とはこのことでしょうか。
 一方、デンマーク、スウェーデンは高齢者がとても大切にされていて、若い人も明るく大らかに見えました。

 さて、日本ですか、今まで家族に介護が任されてきました。しかし、急速に加速する高齢化社会、核家族の中でもはや家族介護には限界がきています。
お金があっても、家族がいても老後か不安というのが日本の現実です。
緊急課題として一刻も早く、社会で介護を担う体制の設置が必要と思います。
老後が国の制度としてきちっと保障されていれば、受験戦争もこれほど酷くないでしょう。
子供に老後を頼らざるを得ない親が、少しでも子供がゆう裕福な社会人になるように、教育を駆り立てていると思うのです。
また、女の子は長男の嫁になることに躊躇せざるを得ません。しかし、長男か長女しかいなくなった小子化の中で若者の結婚が困難になっているのは当然です。

 私は子供に頼らない老後を送りたいと思います。
在宅や施設のどちらの老後を選んでも人間らしい生活が保障されて、豊かな老後を日本の国や地方自治体の施策に期待していきたいと思います。
私も個人としてこれから自分で出来る高齢者福祉の分野で貢献していきたいと思います。


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| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 05:54 | comments(2) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第53話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その6
ムシトリスミレ

アメリカ・北欧―高齢者福祉の現場から〔15年前のレポートから〕

 自立可能な人のための高齢者住宅

 高齢者福祉ツアーでフランスのシャンピニー市の「太陽の家」にある高齢者住宅を訪問しました。シャンピニー市は人口八万人。パリのベットタウンで、高齢者の住宅政策に力を入れています。
「助役さんの説明を受けるので失礼のない服装でお願いします。」との添乗員さんの指示で私たちは真夏の暑い最中、男性はネクタイに背広、女性はスーツと精一杯の盛装で出かけました。ところが「ボンジュール」と元気良く現れたのは、なんとノースリーブでお髪を派手なリボンで束ねた女性の助役さんでした。女性が助役に起用されていることといい、暑い時は涼しい服装でいることといい、とても民主的で合理的と思いました。
 さて案内された「太陽の家」とは市営の大集合住宅街でした。
小さなアパートが七百戸ちかくあり、その中に六十六戸の高齢者住宅があるのだそうです。
大きな公園を囲むように少しずつ違う形のアパートが立ち並んでいて、公園には子供たちが遊んでいました。
私たちはその中の一つの高齢者住宅で入居者と一緒に昼食を共にしました。
食事つきの入居費用が年金の約半分で、残りがお小遣いとのことです。〔年金は月約10万円〕隔離した場所でなく一般住民が暮らしている中で安心して暮らしている高齢者。
入居者の明るい笑顔に、理想のあり方を見た思いでした。
しかし、シャンピニー市はこういう政策のために高齢者や低所得者の流入が増えて、いくら建てても住宅は不足しているそうです。
ちなみに市の福祉予算は全予算の60パーセントを占めているとか。
積極的で生き生きした女性の助役さん。これからも高齢者のために頑張ってほしいなあと思いました。

 介護が必要な人のためのナーシングホーム

 老いは悲しいものです。なんとか自分のことは自分でしたいと思っても、いつか必ず人の介護を必要とする時がきます。そうした介護が必要とされる人が入る施設を、日本では「特別養護老人ホーム」といいますが、欧米では「ナーシングホーム」と言います。
「あのお婆さん、老人ホームに入れられて可哀想ね」と日本ではこんな声が聞かれます。
私たちが訪ねたスウェーデンのナーシングホームは反対に「ホームに入れてなんて幸せでしょう」と言われるに違いありません。
そのホームはマルメ市にあって「マテルデン・ボーイ・ナーシングホーム」と言いました。
こんどは看護師のホーム長が民族衣装で着飾って迎えてくれました。
このホームの定員は88名、四つのフロワーに分かれていて、さらに二つのチームに分かれていました。一チームの受け持ちは11人です。なんと一つのチームの担当職員は12名でした。日本の介護職員の定員の四倍に当たります。手厚い介護があり、寝たきりにされている入居者はいません。そして職員のユニホームはTシャツにGパンとエプロン。
そのためかとても家庭的でホームというイメージがありません。廊下の壁に写真入りの職員の紹介かあるのもとても感じが良いものでした。
皆個室です。お部屋を見せてもらいました。
「わあ、素敵」皆が感嘆の声を上げました。
広々とした部屋。壁には写真や絵が飾ってあります。個人の持ち物もクローゼットに沢山入っています。それぞれ個性が生かされ、自分だけの部屋です。全部のベッドに車椅子移動を補助する機械が設置されていました。
「こんなところで人生の最後を送れたら最高ね」とは皆の感想でした。



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| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 01:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第52話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その5
ミヤマハナシノブ

アメリカと北欧−高齢者福祉の現場から
(15年前のレポート)


 「在宅」を支える様々な援助
    営利事業の米国、公的事業の北欧


 ニューヨーク、マンハッタンのビル街を歩いていると、白衣を着た看護師に車椅子を押してもらいながら散歩を楽しんでいるお年寄りによくであいます。在宅サービス会社から派遣された看護師からリハビリを受けているのです。
 アメリカは「スタッフ・ビルダーズ」とか「ビジティング・ナースサービス・ホームケアー」という名の営利目的の在宅サービス会社がたくさんあります。電話帳のイエローページには「ナーシング」という部門があり、在宅サービス会社や有料老人ホームなど沢山掲載されています。
 見るとどの在宅サービス会社も週7日間、一日24時間体制を売り物にしていました。
看護師・ヘルパー・コンパニオン・理学療法士・心理療法士など色々な訪問サービスがあります。お値段はヘルパーで一時間1800円位です。アメリカは民間保険で利用している方が多いようでした。
お金がなくなるとメディケイトという医療保護制度がありそれを利用しているようです。アメリカは入院費が高く、長く入院が出来ません。高齢者だけでなく、退院後の看護もこれらの会社から訪問看護を受けています。
どの会社もビックビジネスとして全国展開しており、エンパイアスティトビルの4階と5階が事務所になっている会社もありました。
失業率の高いアメリカは看護師以外の職員の確保は困らないようです。
 デンマークやスウェーデンになるとこれが行政の仕事なのです。どんなに障害がひどくても一人暮らしでも本人が自宅で暮らしたいと希望すれば、行政から看護師やヘルパーを必要なだけ派遣してもらえます。
在宅訪問センターは私が訪ねたナーシングホームの中にありました。そこに待機している職員が呼び出しのベルがなるとすぐ駆けつけるようになっていました。

 毎日がOKのデイサービスセンター

 日本でもようやく在宅ケアーシステムの重要性が言われるようになり訪問看護制度など発足しましたが、とてもデンマークやスウェーデンには及びません。
在宅サービスに関して、アメリカはお金が必要ですが、日本ではお金が例えあっても在宅サービスそのものが種類も量もありませんからどうしょうもありません。

 北欧の在宅を支えるサービスのひとつに「デイサービスセンター」があります。これは高齢者がセンターに来て、手芸をしたり、昼食を皆でとって一日を過ごすところです。
私が訪ねたデンマークのデイサービスセンターでは木工、手芸、絵画、陶器つくりなどそれぞれ自分の好きなことをそれぞれの部屋で別れてしていました。
ここの女性のセンター長は「こうしてセンターで過ごしてもらい、職員は一人一人の健康状態や精神状態を観察して問題があれば予防的対策を取っていきます。週1回、2回来てもらいますが、一人暮らしの孤独な生活から救われています。もちろん毎日来たい人は来てもらっています。」と話してくれました。
 センターに来ているお年寄りは皆さんニコニコしてたのしそうでした。全盲の方は手探りで機織りをしていました。本当の福祉水準の高さを感じました。(続く)


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日本の理学療法士が見たスウェーデン―福祉先進国の臨床現場をレポート
日本の理学療法士が見たスウェーデン―福祉先進国の臨床現場をレポート
山口 真人  ¥ 2,310 (税込)
重度の一次障害を負った人々が、重度の二次障害に陥っていく日本。一方、決してそうはならないスウェーデン。いったい、臨床現場で何が違うのか。日本のケアとリハビリの仕方を変える、重度の二次障害を防ぐ独自の療法を紹介。

| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 06:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第51話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その4
テガタチドリ

私が訪問看護にたどり着いた足取り−その4
 
 平成4年、ようやく日本に訪問看護制度が発足しました。
その年の3月、私は病院を退職し、長女が住むニューヨークへ語学留学する3女と共に渡りました。アメリカの高齢者福祉事情を見てみたいと思いました。今から15年前です。
私はビザは取れなかったので3カ月だけの滞在となりました。もちろん観光が8割でしたが、ニューヨークに住む日本の老婦人と知り合いになり、その方の案内で高齢者施設を色々見学することができました。
帰国後にすぐに今度は「北欧の高齢者福祉視察ツアー」に参加して、デンマーク、スエーデンの高齢者福祉事情を3週間にわたって見てきました。

 ここに当時の地方紙に「明るい老人たち−アメリカ・北欧高齢者福祉の現場から」と題した私のレポートがあります。1992年11月12日に掲載されています。
私が看護協会立の訪問看護ステーションの設立準備をしていた時です。これから在宅高齢者の援助に立ち向かう決意が込められていますのでそのまま掲載します。

 今村洋子さんのレポート
 明るい老人たち−アメリカと北欧−高齢者福祉の現場から
 高齢化のスピードに福祉が追いつかない日本。福祉政策そのものの将来ビジョンももうひとつの感があります。
今村洋子さんはこの半年間、福祉先進国といわれる各国を歴訪、高齢者福祉の実態を視察してきました。今村さんのレポートをお届けします。

1世代ごとが当たり前、欧米の老人の自立した生活

 7年前、私はアメリカのオレゴン州のゲーリーさんのお宅で素敵な老婦人に会いました。
ゲーリーさんは私たちが1年間ホームスティと受け入れて一緒に暮らしたカーステンのお父さんです。その素敵な老婦人はゲーリーさんのお母さん。
1年前に夫を癌で亡くしたそうですが、ゲーリーさんの家から1時間ほどの所で一人暮らしをしています。
日本からの客に会いたいと訪ねてこられた82才になるというメリーさんは明るいピンクのドレスにペンダントや指輪をしてとても美しく着飾っていました。自分の長男の家なのにまるでお客様のようです。彼女の手作りのクッキーを午後のお茶でいただき、楽しいひと時を過ごしました。そして、運転が心配だからとまだ日が明るいうちに帰っていきました。
 彼女は長男のゲーリーさんに対して依存した態度は微塵もなく、嫁のマリーンさんに対しては女性同士の友人のように接していました。
私が彼女と同じ境遇の未亡人であることに同情してくれ、「私はボランティアや趣味で毎日充実した生活をしています。洋子も生きがいを見つけて頑張るように」と励ましてくれました。
 自立したお年寄りは今年3カ月、ニューヨークに滞在中に沢山お会いしました。
ニューヨークには世界各国から人があつまってきます。その方たちに英会話を教えたり、生活がスムーズに行くように様々な援助を行うボランテア団体があります。
そこのボランテアを担っているのは、おもに現役を引退した高齢者です。
私もお世話になりました。生き生きと楽しそうに外国人と接しているお年寄りを見て、私も年をとったらこんな生き方をしたいなと思いました。
そこのハンディクラフト〔手芸を教えてくれるグループ〕の先生、バージニアさんはもう90才近い方で、手が振るえ椅子に座る時は人の手を借ります。
4人の子供さんがいるそうですが、一人暮らしだそうです。在宅サービス会社から派遣されてくる女子学生のコンパニオン〔同居して必要な世話をする〕と暮らしているそうです。
一世代の生活が当然の欧米。18歳になると子供は皆独立していくのが普通です。
そこには親に依存した生活の子供はいませんし、子供に依存して生活している親もいません。
高齢者の介護は社会的責任で行われています。子供に捨てられたとうらむ親もいませんし、親の介護で潰れた子供もいません。
 ―続く

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| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 13:28 | comments(2) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第50話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その3
ホソバキリンソウ

-私が訪問看護にたどり着いた足取り−その3

 夫がすい臓癌になった時、医療の世界で癌の痛みに対する考え方が変化していました。
麻薬を痛みが消失するまで充分に使い、しかも、鎮痛の効果が切れる前に次の麻薬を投与するようになっていました。

 甘いシロップの麻薬を時間毎に飲んで夫は痛みから解放されました。退院の許可が出たのは病気が良い方向に向っていると勘違いしていました。
とても退院を喜びました。退院したその日、夫は教師の同僚とよく行っていた飲み屋さんの焼き鳥を食べたいというのです。すぐ事情を話し買い求めてきました。その日の夕餉、子供たちと食卓を囲み、夫は「美味しい、美味しい」といって焼き鳥を1本食べました。
それが、夫の食べ物を口にした最後でした。
 
 5月の爽やかな季節でした。南側に面した客間を病室にしました。庭が一面に見渡せます。庭に次から次へ花が咲きます。当時犬2匹と猫を飼っていました。庭で犬同士や猫と犬でじゃれ合っているのです。夫は微笑みながら見ていました。
夕方になると子供たちが「ただいま」と学校から帰ってきます。「お帰り」と微笑んで迎える夫。食事が喉を通らなくなっても、皆で食卓を囲み、その日の学校での出来事をニコニコして聞いていました。
やがて、夫は腹水で大きなお腹になり、全身が浮腫みでパンパンになります。
寝たきりになりましたが、お風呂の好きな夫のために意識のなくなる2日前までお風呂に入れることができました。
男の方のお見舞いがあるとお願いして夫を抱えて風呂場まで運んでもらいました。
風呂の中で「気持ちよい」と言って自分で顔を洗ったりしていました。

 在宅療養に移って1カ月たった頃、近くで会議があったからと駆けつけてくださった10人近い同僚の先生方と兄弟たちに囲まれて夫は息を引き取りました。

 私は深い悲しみの中で夫に良い死に方をさせてあげたとの思いで夫の死を受け止めることができました。
そして、言葉ではなく、「生活の質、生命の質」の意味を理解しました。
また、人間の死とは残された人たちの思いであることも理解できました。夫が痛みのためにもがき苦しみ、また「家に帰りたい、帰りたい」等といわれてその望みを叶えて上げられずに死を迎えたら、どんなに悔やまれ辛い思いが残ったことでしょう。

 癌の末期の夫を在宅死させることができたのは、当時は妻の私が看護師であったこと、病院が自宅のすぐ側で毎日往診が可能だったこと、病院側の理解があったことと条件がずいぶんそろっていたことでした。
私はその時から、訪問看護制度が発足したら、訪問看護師になり是非在宅死のお手伝いをしたいと心に誓っていたのでした。

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死学 安らかな終末を、緩和医療のすすめ
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家族を病院でみじめに亡くさないために
大津医師は大病院で末期がん患者が延命治療で苦しみ、惨めに旅立つ様をイヤと言うほど見て、無力感を味わっていた。やがて「緩和医療」を知り、患者の苦痛は激減した。そして彼は日本一若いホスピス医になり、緩和治療を広める決心をする。日本の医者は病を治すことは学ぶが、患者の苦痛を取ることはあまり学んで来ないという。大津医師は一般病院で末期患者にもっと緩和治療は取り入れられることを願い、患者、家族にも理解して欲しいと言う。万人にやがて訪れる死。日本で安らかな終末を迎えるための四条件とは? 健康な時にこそ考えておき、より良い選択をしておいてほしい。
| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 01:04 | comments(2) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第49話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その2
コヨウラクツツジ

 ―私が訪問看護にたどり着いた足取り その2―

 19年間総婦長〔現在は婦長とはいいません〕として仕事をしていた病院は消化器が専門の病院でした。胃がんやすい臓がんなど消化器の癌患者さんも多く入院していました。
その中で未だに時々脳裏を横切る忘れられない患者さんがいます。それは胃癌の終末期を病院で過ごしていたTさん〔82歳 男性〕です。

「婦長さん、家に帰してください。私は覚悟しています。家で死にたいのです」
病室を訪ねるたびにこう訴えるのです。Tさんは戦前教員をされていましたが、長野県の教員赤化事件で検挙された方です。以後新聞配達業で生計をたてながら、社会運動家として地域で活躍されていました。信念の方でした。

しかし、痛み止めの注射が一日に3回くらい必要で主治医からも許可が出ません。
ご家族も痛みの対処に不安を持ち家に連れてかえるとはいえないようでした。Tさんのお宅は自然豊かな山間部にあり、病院からは自動車で1時間ちかくもかかります。往診もままならない地域でした。婦長といえどもそんな状況の中で何の助言も手助けもできませんでした。Tさんは「家へ帰してくれ」と言い続け、6カ月にもわたる不本意な病院生活を続け、お亡くなりになりました。

 当時は麻薬の注射を自宅ですることは医療法違反になり、癌の終末期の在宅療養などは話題にも上りませんでした。でも、私の心の中には「患者さんの立場に立ち親切な医療」をうたい文句の病院で、Tさんに人生最後の望みを叶えてあげられなかったことが何時までも悔やまれて「ごめんなさいね」謝りつづけていました。

 そんな時です。もう22年も前になります。東京で高校の教員組合の役員として単身赴任していた夫がすい臓癌を発病したのです。すい臓癌は症状が出て、診断がつくと同時に末期になっているという当時は悪魔の病気といわれている恐ろしい病気でした。私はすぐ長期休暇をいただいて看護に専念することにしました。そして、あと余命1カ月という時、私は夫を在宅で看取る決心をしました。(続く)


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末期ガンになったIT社長からの手紙
末期ガンになったIT社長からの手紙
藤田 憲一  価格: ¥ 1,470 (税込)
大手女性サイト社長であるとともに、大手電機メーカー子会社(ポータルサイト)事業部長として、充実した日々を過ごしていた著者は、ある日突然、胃ガンの告知を受ける。手術をするが、再発。余命3カ月のスキルス胃ガンとわかる。奇しくもその日は、ライブドアの堀江社長が逮捕された日だった。思えば、ITの可能性を夢見て、むちゃくちゃに仕事ばかりをしてきた。お金は貯まりに貯まり、金持ちになった。しかし、それにどういう意味があるのか。幸福とは何か、死とは何かを考える日々。そして著者は、残された人生を「人生の休日」ではなく「世の中への貢献期間」と決意した…。


| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 01:04 | comments(2) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第48話 「介護ゆうゆう塾」を終わるにあたって・・・ その1
キスミレ

 ―私が訪問看護にたどりついた足取り―その1

 今から38年前私は次女を出産後、夜勤のある病院勤めをギブアップして家庭に入って、育児と家事に専念していました。
しかし、看護師の資格を持ってぶらぶらしているのは何か後ろめたかったのです。
そんな時、町からのお知らせで「家庭奉仕員」の募集の回覧がまわってきました。
子連れでもよければと応募したら採用されました。
飯田市と合併する前の鼎町の第一号の「家庭奉仕員」になったのです。今のヘルパーの走りです。

2歳になった次女を連れて、始めは片麻痺で一人暮らしのお宅を訪問しました。掃除、買い物などをしました。しかし、当時は一人の方にたった週4時間の訪問しか認められませんでした。そのうちに私が看護師ということで、ちょっと見てほしいという方が少しずつ増えてきました。

寝たきりのある方は凄い便秘で、真っ黒で石のように硬くなったコロコロ便が直腸にびっしり詰まっていました。

また、ある方は2年もお風呂に入ってないとのことで、皮膚が象の背中のようになっていました。黒い皮膚がボロボロむけてきました。

都会の息子夫婦との同居を嫌って飯田に戻ってきた老夫婦。ある時妻がお腹を痛がっているとの知らせで駆けつけると高熱と黄疸が出ていました。主治医に知らせて救急車で入院させました。

90才を過ぎた女性。寝たきりになり、息子夫婦は入院より自宅で看取りたいといって、畳の上で寝かされていました。まだ一週間もたっていないのに、背中前面が床ずれになり、膿を持ち、悪臭がしていました。湿気のため畳がへこんでいました。

当時はベッドや紙おむつなど便利なものはありませんでした。1年ほど「家庭奉仕員」をしていましたが、徐々に子連れヘルパーでは負担になってきました。三女の妊娠が判明してこれ幸いと退職しました。

「在宅医療」とか「訪問看護」といった名前がまだない時代でした。なんの自覚もなく必要に迫られて訪問看護をしていたのでした。

 その後私は准看護学校の教務になったり、総合病院の総婦長になったりしましたが、日本に訪問看護制度が発足したのはそれから25年もたってからでした。(続く)


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いのち輝かそう 〔いのちの万葉集1〕
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亀井眞樹  価格: ¥ 1,575 (税込)
がん・難病と共に生きる人々の言葉によって勇気づけられ、いのちを輝かせる人がきっといる。
こんな考え方から「いのち輝かそう大賞」は2006年に産声をあげました。
重いテーマで分量も原稿用紙8枚、気軽に応募できるような賞ではありませんでしたが、初回から主催者すら予想しなかった139編もの応募がありました。
そのどれもが自らの命を原稿用紙に刻み付けるような凄まじい作品で、それなのに多くの作品が「感謝」に彩られていて、人の心には無限大の可能性があることを教えてくれるものでした。
そんな139本の中から厳選された57編を収録したのが、この本です。
賞は今後も毎年続けられ、作品集の出版も続きます。記念すべき第一巻!!



| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 07:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第47話 「終わり良ければ全て良し」
シモツケソウ

「わしはなぁ、今が一番幸せな」
「えっ?」一瞬、耳を疑いました。

 麻痺や認知症があるわけではないのに、寝たきりになり、仙骨部位に床ずれができて訪問看護の依頼がきたAさん〔82歳 女性〕。
「Aさん、なんとかならないかしら。このまま寝たきりになってしまうのはお気の毒よね。」もっぱらスタッフの話題に上っていました。

 Aさんは肥満と高血圧と全身の浮腫みと変形性膝関節症。それぞれがいろいろに関連して、一時寝返りも出来ない寝たきりになりました。息子さんと二人暮らしです。オムツ交換や体位交換が不充分でたちまち床ずれができました。息子さんが日中仕事にいっている間、一人で寝たきりのまま留守番をしています。ベッドの側には息子さんが作ったお弁当が置いてあります。

 サービス担当者会議で話し合って対策をとり、床ずれは1カ月ですっかり完治しました。
現在はエアーマットを使い、排便コントロールのために訪問看護が週3回、オムツ交換等でヘルパーさんが一日2回の訪問、入浴やリハビリのためにデイサービスに週2回通所しています。

 「皆さんに来てもらって、こうやって親切にしてもらい、わしは今が一番幸せな」
「先生、先生だけに話をするのだけどな」
床ずれを治してくれたのは訪問看護師と思っているAさんは、私たちのことを「せんせい」と呼んでくれるのです。
「人は不幸になる人は、とことん不幸になるものだな」
そう前置きしてAさんは自分の今までのことを、涙を浮かべながら話してくれました。

 ―まだ14才の時に母親が急死して、その後、父親も森林作業で事故死した。
小さい妹を抱えて、子守りや土方をして食べ物をもらって何とか生き延びた。
結婚して男の子を授かりようやく幸せになったと思ったら、子供が3才の時に夫が病死した。―

 寝たきりになって人の介護を受けることが幸せなんて、Aさんの過酷な人生で人から親切にしてもらうことが無かったのでしょうか?

「せんせい、今度は何時来てくれるの?」
「明後日よ」
「うん。頼むな、待ってるでな」
うれしそうな笑顔が返ってきます。
これだから訪問看護は楽しいのです。

ケースから学ぶ

 「介護や看護」は人と人の心の繋がりが大事な仕事です。仕事として割り切って心がこもっていないと、たちまち見破られてしまいます。心からお世話をさせていただくと、仕事なのにとても感謝される素晴らしい職業です。

 寝たきりになってしまった人生の最後のステージが、回りの人に大事にされて、辛かった今までの人生が帳消しになってくれれば、こんなに素敵なことはありません。反対にどんなに素晴らしい栄光ある人生を送ってきても、周りの人の心を得られない、得られても感謝の気持ちのない最後のステージは味気ないものです。

 「終わり良ければ、全て良し」良い諺です。


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今がいちばんいい時よ―ターシャ・テューダーの言葉〈3〉
今がいちばんいい時よ―ターシャ・テューダーの言葉〈3〉
ターシャ テューダー,リチャード・W. ブラウン,ウィンズロー テューダー
価格: ¥ 1,680 (税込)
89歳になっても丈夫で、これまでどおり一人暮らしをし、庭の世話をし、絵の仕事をするターシャ。年を取ってからの人生には、若い頃にはなかった充実感があると語る著者が、自然の贈り物である「老年」の楽しみかたを綴る。


| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 01:40 | comments(6) | trackbacks(0) |
ゆうゆう介護塾 第46話 「おばちゃん 良かったね」
オドリコソウ

 私の子供たちが小さい時、ご近所に住んでいたKご夫婦。子供たちを可愛がってくださいました。
「おばちゃん」「おじちゃん」と呼ばせてもらい、親戚のようなお付き合いをさせていただいていました。
3年に一回くらいの割合で、娘たちが帰省したとき等に我が家に来ていただき楽しく交流していました。

 2年前です。しばらくお会いしていなかったので、長女が子供を連れて帰省した時に
お迎えにいってお茶にご招待しました。お二人とも、もう80才を過ぎていていました。子供さんたちとは同居せず二人だけの暮らしです。久し振りの再会にお互いに喜び合いました。

「うん?」

 いつも控えめでニコニコしてやさしいおばちゃんがお茶菓子にだしたケーキをおじちゃんの分まで取り上げて2ケともぺロリと食べてしまいました。

 「トイレはどこ?」
さっき教えたばかりなのに又聞くのです。おもわずおじちゃんの顔をみました。
「うん。アルツハイマーの初期だといわれてね」と答えがかえってきました。

 その後、デイサービスにいっているとおじちゃんから聞いていました。何かお役にたつことはないかしらと気にしながら、自分の母の介護が必要になり、電話で様子をお聞きしておじちゃんを励ますくらいが精一杯でした。
「もう大変で、俺の身体も具合悪くなった」との電話が最後で、連絡がとれなくなりました。子供さんたちと同居されたに違いないと思っていました。

 この2月から契約が成立して、健康管理に訪問するようになった「Kグループホーム」。新しく建ったばかりのとても立派な施設です。

 そこにおばちゃんが入居していました。
私の顔をみて、にっこり笑ってくれ「ああ、覚えていてくれた」と喜んだのですが、そうではありませんでした。子供さんの名前を言っても分からないようでした。

 「ここの生活はどうですか?」「ああ、良いとこですよ。」「食事はどうですか?」「うん。美味しいですよ」と返事がかえってきました。
手の爪を切ってあげると「まあ。ご親切に。ありがとうございました」といって両手を合わせて頭を下げてくれました。おばちゃんのいつも物事に感謝して生活していた性質は変わっていませんでした。

 職員の中には地域でお会いしたことがあるベテランヘルパーさんたちが幾人かいました。
入居者はどなたもベテランヘルパーさんに見守られ、ニコニコして良い顔をして落ち着いていました。

 「おばちゃん、いい所に入れてよかったね」

ケースから学ぶ

 グループホームは介護の必要な認知症の人が5人から9人程度の少人数でスタッフと共同生活をしながら、認知症の緩和を促すことを目的とした介護保険サービスです。

 飯田でもどんどんこの施設が開設されています。新設されると入居希望者が多く、定員がすぐ埋まってしまいます。希望しても中々入居できないのが現状です。

 平成18年4月から新しい制度として、訪問看護ステーションとグループホームが契約を結ぶと、看護師が健康管理と医療的ケアーと緊急対応を行うことが出来るようになりました。入居年数が多くなるとどうしても重症化し医療的ケアーの必要な人が増えるからです。

 このグループホームは高齢者福祉の先進国、スウェーデンが始めて全世界に広がった取り組みです。

 十数年前、日本では困り果てた家族は認知症の家族を座敷牢に閉じ込めていたり、精神病院に入院させるしか方法がありませんでした。スウェーデンが良い見本を広げてくれたことに本当に感謝したい気持ちです。


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事例を交えて学ぶ認知症高齢者グループホームQ&A
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グループホームのケアを考える会 (編さん)
価格: ¥ 3,150 (税込)

| 今村 洋子 | 洋子さんのゆうゆう介護塾 | 07:12 | comments(2) | trackbacks(0) |
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